イベント詳細
2021.10.27
ミュージアムトーク2021(第9回オンライン開催)
※イベントは終了いたしました。
国立ハンセン病資料館収蔵庫ツアー・資料管理の現場から 当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。
講師 橋本彩香 (はしもと あやか 国立ハンセン病資料館学芸員)
国立ハンセン病資料館の重要な役割のひとつとして、ハンセン病問題に関する資料の収集保存があります。
今回は収蔵庫から膨大な資料の一部を紹介すると共に、資料管理の実践と工夫についてお話します。
開催概要
2021年11月27日(土)14時 から 15時30分(予定)zoom配信
事前申し込み制 : 定員100人(申込先着順)
参加申し込み受付期間 : 2021年10月23日(土)のトーク終了時から 11月26日(金)17時まで(定員に達し次第締め切ります)
当日の受付開始時間 : 13時45分
ミュージアムトーク2021の告知PDFはこちら
国立ハンセン病資料館収蔵庫ツアー・資料管理の現場から 開催報告
講師:橋本彩香(はしもと あやか 国立ハンセン病資料館学芸員)
国立ハンセン病資料館が収蔵している資料の多くは、当館の前身である高松宮記念ハンセン病資料館の設立時に、回復者が、自らの生きた証を残し、隔離政策による被害と、偏見や差別をくりかえさないよう訴えることを目的に、全国の療養所から集めたものです。これらは現在、学芸員の手によって整理・調査が進められています。
今回のミュージアムトークでは、実物資料を収めた収蔵庫1を中心に、収蔵資料の紹介、ならびに資料の保存管理に関する実践と工夫についてお話しました。収蔵資料については、家族との関係を示す回復者の遺品、患者・回復者たちが労働をさせられた歴史を伝える患者作業の道具、障害を持ちながらの生活を支えた自助具、また療養所の暮らしを記録してきた趙根在のカメラなどをご覧いただきました。また資料の保存管理については、収蔵庫の構造や温湿度管理、燻蒸など虫菌害防除の取り組みについて解説しました。
みなさまの多くの感想やコメントを活かし、今後もハンセン病問題についてさまざまな切り口からトークをお届けして参ります。
アンケートより
- 収蔵物はなにも言わないですが、大切に保管し、語り継ぐ方々がいてくださるからこそ、その物に込められた願い、思い、そして持ち主の方の生きる姿が確かに伝わってくるのですね。 (オンラインですが)今日こうして触れさせていただき、学ばせていただけたことに感謝いたします。 ありがとうございました。
- ハンセン病は私たち20代ではあまり関わることのない世界ではあったので、今回触れることができたことにより、自分自身やハンセン病患者(回復者)だけでなく様々な人々の立場や気持ちなどを理解できるようになれた気がしました。
- 資料を丁寧に大切に保管されており、その一つ一つに込められた思いに胸がいっぱいになりました。悲しく無情な生涯を強いられたにも関わらず、道具に工夫を凝らし前向きに生きた姿勢に頭の下がる思いです。
- 今回ご紹介いただきましたトランクも衝撃的でした。未だ、回復者の方々とそのご家族の間には深刻な葛藤がありますので、(展示を)行うことは難しいかもしれませんがご家族とハンセン氏病を患った方々について詳しく、収蔵物のギャラリー展示があれば是非、と思います。
- 橋本さんの史料(資料)に対する扱いがとても丁寧で、感銘を受けました。入所者の方が手弁当で収集されてきた所蔵品に対する敬意にあふれており、その姿勢を通じて学びを深めることができました。この所蔵品は今後ずっと引き継がれてゆく人類の遺産のようなもの、そのためのコレクションを整備されてゆくことに、感謝申し上げます。
…ほか多数のご回答をいただいております。ありがとうございました。
開催の様子
≪お問い合わせ≫
国立ハンセン病資料館 ミュージアムトーク担当 mt@nhdm.jp
※休館日およびイベント当日12時以降はご対応できません。事前にお問い合わせください。