はじめてのみなさんへ
  • 今(いま)からおよそ110年前(ねんまえ)（1907年(ねん)ころ）、国(くに)と県(けん)が療養所(りょうようじょ)をつくって、ハンセン病(びょう)の患者(かんじゃ)さんをそこに閉(と)じ込(こ)めてしまおうという政策(せいさく)（政府(せいふ)のやり方(かた)）を始(はじ)めました。
  • 最初(さいしょ)のころは、住(す)むところがなく、道(みち)ばたなどで暮(く)らしていた患者(かんじゃ)さんだけを療養所(りょうようじょ)に集(あつ)めようとしました。
  • 患者(かんじゃ)さんを療養所(りょうようじょ)に閉(と)じ込(こ)めるのは、ハンセン病(びょう)が人(ひと)から人(ひと)へうつる病気(びょうき)だとわかったため、他(ほか)の人(ひと)にうつさないようにすることが目的(もくてき)でした。でも本当(ほんとう)は、そんなにうつりやすい病気(びょうき)ではありませんでした。
  • また日本(にほん)の政府(せいふ)は、外国(がいこく)から来(き)た人(ひと)たちに患者(かんじゃ)さんがいることを見(み)られるのは恥(は)ずかしい、とも考(かんが)えました。療養所(りょうようじょ)に患者(かんじゃ)さんを閉(と)じ込(こ)めたのは、患者(かんじゃ)さんたちを隠(かく)してしまおうという目的(もくてき)もあったのです。
  • 閉(と)じ込(こ)められたりしたら、患者(かんじゃ)さんがつらい気持(きも)ちになることくらい、わかっていたはずでした。