イベント詳細
2019.12.22
【開催報告】
ミュージアムトーク 2019年度 一覧 ※イベントは終了いたしました。
ハンセン病問題にまつわる様々なお話をご用意しました。
ふだん聞く機会の少ないテーマにふれてみませんか。
多磨全生園の森が紅葉に彩られる季節、ぜひ資料館にもお立ち寄りください。
開催概要
【会場】
国立ハンセン病資料館 1階 研修室
【定員】
各回定員24人(当日先着順)
参加無料/事前申込み不要/駐車場あり
※事情により日程・講師・演題などを変更することがあります。ご了承ください。
「ハンセン病療養所の詩人たち」 当時の記録をYouTubeでご覧いただけます。
講師 木村哲也(当館学芸員)
※台風19号のため日程を10月12日(土)から10月26日(土)に変更しました。
1953年、らい予防法闘争のさなか、詩人・大江満雄の支援で出版された『いのちの芽』(三一書房)は、全国の療養所から73人の詩人たちが参加した金字塔ともいえる詩のアンソロジーでした。 この詩集に焦点を当て、詩の魅力を語ります。
「ハンセン病療養所の詩人たち」開催報告
2019年10月26日(土)14時から15時30分、第1回目ミュージアムトークを開催いたしました。本日はテーマ「ハンセン病療養所の詩人たち」、サブタイトル「詩人・大江満雄との交流を中心に」についてのお話をさせていただきました。
多くのお客様においでいただき、ありがとうございます。お客様からいただきましたご意見やご感想を紹介させていただきます。
アンケートより
- ハンセン病の名前しか聞いたことがありませんでしたが、このイベントをきっかけに興味を抱きました。詩もすばらしかったです。木村さんのトーク内容、想い、エピソードなども素晴らしかったです。また聞きに来たいです。
- 内容が多量すぎで消化不良になりそうですが、極めて刺激的な講義でした。「来者」と「癩者」を自分なりに解くにために遅ればせながら学んで見ます。
- たいへん勉強になりました。大江満雄という詩人の偉大な功績に胸をうたれます。また参りたいと思います。ハンセン病文学、ハンセン病の歴史に興味を強くもっています。また来ます!
- 大江のハンセン病への取り組み、またその人となりがよく伝わる面白い講演でした。資料も豊富で大変勉強になりました。現在における大江の重要性を認識することができました。
- 犯罪者扱いをされ、被害者として憤るだけでなく、自らに与えられた運命を享受して、淡々と目の前にある現実を生きる人と、その人々に共感し、励ました詩人の、また哲学者の存在に人を信じてもいいのかと感動します。今の時代にそういう人間はいるのでしょうか。
- 当時の世相を考えると、各園との交流を持ち社会に知らしめることをした大江さん、そして、その詩集に参加した若き詩人たちの可能性の一部をかいまみたような気がします。
「ハンセン病問題と在日朝鮮人」 当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。
講師 金貴粉(当館学芸員)
※本日のミュージアムトークの会場が映像ホールに変更になりました。
日本のハンセン病療養所には、多い時には700人を超える在日朝鮮人が入所していました。患者運動を共に闘い、遠い故郷を思い、文化活動に力を注いできた彼ら、彼女らの軌跡をたどります。
「ハンセン病問題と在日朝鮮人」開催報告
2019年11月9日(土)14時から15時30分、第2回目ミュージアムトークを開催いたしました。
本日はテーマ「ハンセン病問題と在日朝鮮人」について、そこに生きた様々な方がいたということを皆様と一緒に共有していけるような、お話をさせていただきました。
多くのお客様においでいただき、ありがとうございます。お客様からいただきましたご意見やご感想を紹介させていただきます。
アンケートより
- 療養所に行っていても在日の方の状況は「所内で二重の差別があった」くらいしか知りませんでした。「一人一人」を丁寧に見ていく大切さを感じます。是非第2弾をお願いしたいです。
- 過去にとどまる問題ではなく、現在にも通じるお話しだったと思います。それ故にとても貴重な機会を頂けたことに感謝致します。
- 講師の著書はすでに読んでいたが、今日の講演も素晴らしかった。在日朝鮮人の創作した文学についても、またの機会に話を聞きたい。
- 在日朝鮮人入所者と日本人入所者の間で、経済格差のみならず生活習慣や風俗の違いから生じる微妙な意識のズレなど、なかなか知り得ない事柄だと思いますので、今日足を運びとても有意義であったと思います。
- ハンセン病問題と在日朝鮮人問題も国の政策の中で問題を拡大してしまったことや社会の中での多くの人々の考え方、行動が影響を与えており、一人一人が考え続けていかなければならないテーマだと感じました。
- 現代日本への示唆に富むお話で感謝申し上げます。国立の施設でこのようなお話を聞く機会を得たことは、金先生はじめ関係者の皆様に感謝申し上げます。
- お話と併せてレジュメもいただけ、振り返る際とても助になります。ご紹介のあった書籍も読んでいき、理解を少しでも深めていけたらと思います。
- 一般社会の10倍の比率の数の在日の方達が全国の療養所にいたのは驚きでした。日本人ではないという事で2重に差別されていた在日の人の歴史をもっと勉強したいと思います。
- 金学芸員の確かな知識と穏やかな口調でとても豊かな時間を持てました。在日の先人達を知るにつれ、心が痛くなりました。
- ハンセン病患者として二重の差別の中を生き抜いた在日朝鮮人の方たちがいたということを知らなかったことを反省しています。在日の人たちとの共生のためにも自身の問題として考えていく必要があると思いました。
「くらしの変化を伝える補装具」 当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。
講師 西浦直子(当館学芸員)
療養所では義足やボタンかけなどさまざまな補装具が作られ、入所者の生活を支えてきました。この回では歩くことにまつわる補装具から、療養所のくらしの移りかわりを読み解きます。
「くらしの変化を伝える補装具」開催報告
2019年12月21日(土)14時から15時30分、第3回ミュージアムトークを開催いたしました。
本日はテーマ「くらしの変化を伝える補装具」についてのお話をさせていただきました。
多くのお客様にご参加いただき、ありがとうございます。当日アンケートにていただいたご意見・ご感想を紹介いたします。
アンケートより
- 「モノ」を介して読む物語というところにぐっときました。
- 患者さんの辛さと、その工夫のすごさにびっくりした。
- 地味に見えるタイトルですが、1つ1つの道具を通して使った人、作った人の像が見え、その向こうの国の、園の管理体制が透けて見えます。この内容は今日だけでも教えられることが多く、ここに目を向け、掘り起こして行く姿勢に感銘を覚えました。使った方の話や姿が見えてくるともっと分かりやすくなると思います(既に考えていらっしゃるようですが)。道具用具を使ってこれだけ語られるとは素晴らしい。
- 今回のようなミュージアム・トークを多く開催して下さい。
- もっと長くお聞きしたかったです ありがとうございました。
- 義足の役割、義足を必要とする人々の気持ちに寄りそうお話を伺えてとても良かったです。
ミュージアムトーク 2019のチラシをダウンロードできます。(PDF:1,160KB)