- 治療薬「プロミン」の注射が始まるまで、ハンセン病の治療は、大風子油(大風子という木の種からとった油)の注射しかありませんでした。筋肉に注射するのでとても痛いうえに、効くかどうかもわかりませんでした。
- 患者さんは痛い、熱い、冷たい、という感覚がにぶくなるので(知覚麻痺)、けがをしても痛みを感じにくくなってしまいます。そのために、けがに気がつくのが遅れ、傷を悪くすることもありました。
- やけどや切り傷などの手当てをする外科場には、治療のためにたくさんの患者さんが通いました。でもお医者さんや看護師さんの数が少なかったので、患者さんが包帯やガーゼ交換などの治療の手伝いをしました。
- 包帯やガーゼは洗ってくりかえし使いましたが、その洗濯や、たたむ作業をするのも患者さんでした。