- 国は、病気の正しい知識をきちんと伝えなかったため、国民は患者さんとその家族を、むやみに怖がり、嫌いました。それによってさまざまな事件が起こっています。
- 大阪では、地域の住民たちが家の近くに療養所ができることに反対したため、川がはんらんするような危険な場所にしか療養所をつくることができませんでした。1934年、実際に大きな台風が療養所をおそい、多くの患者さんや職員が亡くなりました。
- 熊本県の小学校では、患者さんを親に持つ子どもたちを地域の学校に通わせない運動が起こり、大きな問題になりました。
- 熊本県では、ハンセン病の患者さんが殺人の疑いで逮捕されました。警察や検察や裁判所の人たちは病気を怖がり、きちんとした取り調べをしないままで、患者さんの、自分は無実だという主張は聞き入れられず、死刑になってしまいました。
- 患者さんだけでなく、その家族も、身内に患者さんがいるという理由で、結婚や就職ができなくなる差別を受けています。